AVANT コーヒー部

アヴァント株式会社というシステム会社内のコーヒー部が、珈琲焙煎やコーヒーネタなどについて書いています。

ブラジル100年樹を飲んで、コーヒーノキの「樹齢100年」について考えてみた

今週のお題「お気に入りの飲み物」

コーヒー。とりあえずいまのところコーヒーオンリーで。

(ホントはドクターペッパーペプシが大好きなことは秘密にしておきたい)

 

こんにちは。

アヴァント コーヒー部【広報】です。

 

ちょっと真面目な話。

 

先日お試しで飲んだ珈琲問屋さんの

 「ブラジル百年珈樹 セルタオ農園」

について、すこし考察をしてみようかな?と思いました。

 

以下素人ながらいろいろな本やらを読んで思ったことをつらつらと・・・。

 

f:id:coffeebu:20190410130310j:plain

 

先日もすこし書きましたが、コーヒーノキの樹齢100年についてもうすこし詳しく書いてみようかな?と思いました。

 

コーヒーノキの育ち方】

 

〇育成条件が結構厳しめ

 ・花をつけるのに3年~5年

 ・果実成熟に9か月

 

まずこれだけでも結構な時間がかかります。桃栗3年 の3年なので桃やクリと同じです けれども・・・

 

 ・それから50年~60年実をつけ続ける

 

樹齢60~70年が平均なんですね。となると・・・それだけでも樹齢100年はすごい長寿です。人間の平均寿命と年齢と近いですね。

 

そんな木がたくさん残っているセルタオ農園はやはり、すごい価値があるんじゃないかな?せっかく育てた木ですから大切にされているのもそうですし、長生きさせるコツみたいなものもあるのかな・・・。

 

タンザニアのキボーAA生産地「キゴマ」が一度衰退したことを考えても、同じ農園で樹齢100年の木から、「出荷できる豆」が採れるのはすごいことだと思います。

 

 ・ブラジルの中でもこの農園のあるエリアでの主産はロブスタ種。

  アラビカ種であってもイエローブルボンが主流。

 

ロブスタ種は、インスタントコーヒーや缶コーヒーなどの量産品によく使われる品種です。あまりシングルオリジンでは出回りません。

 

そんななか、シングルオリジンとして出回るアラビカ種、しかもイエローブルボンが多いブラジルでレッドブルボン種を100年を維持すること自体が、このエリアの農園としては珍しいことで、価値があるのかな?と思います。

 

==========

〇コーヒーの経済性

 

f:id:coffeebu:20190412145819j:plain

どうせならブラジル産の麻袋にすればよかった・・・。(これはホンジュラス


コーヒーの生産は、

 「プランテーション農業」 「焼畑農業

の結果で成り立っているといってもいい、個人的には思っています。

 

珈琲豆は、”フェアトレード”の対象になるほど、末端価格と現地価格の差が激しい商品だと言われておりますし、実際そうなんだろうと思います。ここではフェアトレードについては割愛します。

プランテーションで同一農園を100年!継続するということは、当地で働く労働者も満足度が高い優秀な農園なのかな?と考えています。

それだけ豆の品質も保たれ、労働者への還元もされているのではないでしょうか。

 

100年の木を守る、それだけでも結構なモチベーションになりそうです。

誇りに思えるものがあれば、仕事って頑張ってしまうと思います。世界中そうであってほしいです。 

 

別の側面として、経済作物であるコーヒーノキ焼畑農業で広げていくなか、コーヒーノキをそのまま残してまた焼畑できる状態まで再生する なんてことはほとんど不可能でしょう。

 

つまり、その”木”は”そこ”にある。

 

100年の時間、周りの土地とともに大切にされているのかな?と思います。しかし、その農園の拡大には多くの自然が失われもしたのかな?と思うと、感慨深くもあります。

 

==========

〇果肉はまったく商売に向かない

 

 ・果実は甘いが、小さく果肉が少ないため利用されない。

 

ここもポイント。コーヒーチェリーと呼ばれる果肉部分を活用した製品もないわけではないんですけれども、ホントに果肉が少ないので捨てている模様です。

甘味があるようなのでコーヒーチェリーを原料にジャムや砂糖でもつくれたら、コーヒーノキを元にする甘味なのでもっとも珈琲に合うと思っていたりするんですけれども・・・。

 

この果肉部分の活用でダブルインカムのような形になれば、より良質な豆・良質な木の維持に役立つのかな?などと思います。(もしかしたら果肉は焼畑以降の肥料としては重要な役割を担っているかもしれませんが・・・。)

 

ブドウに似たところもあるし、珈琲の実の部分で果実酒でも発酵させてみるとか・・・。

 

とにかく、果肉部分の少なさがポイントです。

 

そんな中、種であるコーヒー豆を、長きにわたり嗜好品ビジネスとして維持している。にもかかわらず消費材としても流通している。

こんな食材は限られていると思います。

 

そんなコーヒーを美味しくいただくとともに、100年珈樹のコーヒーは、本当に珍しく価値のある一品、そしてなにより、そんなことはさておき、

 

美味しかった

 

と思います。

ちょっとリピートするにはリッチすぎますけれども機会があればまたいただいてみたいですね。

 

============

 

せっかくいろいろな本を購入したりしているので、たまにはこんな真面目な感じで珈琲について考えてみる時間も、美味しく珈琲を頂くには必要かもしれません^^

 

参考:

Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%82%AD

 

珈琲問屋さんの百年珈樹販売ページ

http://www.tonya.co.jp/shop/g/g20221/

 

 ツウになる!コーヒーの教本

https://www.shuwasystem.co.jp/book/9784798054544.html

 

 

ツウになる! コーヒーの教本

ツウになる! コーヒーの教本

 

 

coffeebu.hatenablog.com