【産地と豆種】5.ジャマイカ:ブルマンとエメマン その2
こんにちは。
アヴァント コーヒー部、【広報】です。
今回はブルーマウンテンの格付けについて、そして前回書けなかったエメマンの話をすこし。
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明確な格付けがブランドを守る。
ブルーマウンテンは明確な格付けをもって管理されています。他国の「サイズ」だけで分類するような格付けとは1ランク異なります。
まず、ブルーマウンテンとなるには、ジャマイカ東部の法律で定められた地域と標高で生産され、ジャマイカ政府の公社が定める基準と検査に合格しなければならないのです。さらにその中から4つに格付けされます。ブルーマウンテンとして認定されるのはジャマイカ全体の25%程度です。ジャマイカ全体のコーヒー生産量がおおむね1080トンですので、270トンがブルーマウンテンとなることがわかります。
上位から
・ブルーマウンテンNo.1
・ブルーマウンテンNo.2
・ブルーマウンテンNo.3
・ブルーマウンテン セレクト
このランク付けは、スクリーンサイズ(粒の大きさ)と欠点数(異物、欠点豆の数で決まる)で決まります。No.1から3までの豆はスペシャルティコーヒーの証として木樽に詰められ、主に輸出に回ります。
No.1に認定されるためには相当厳しい条件があります。
まずはスクリーンサイズは当然のこと、
欠点豆の含有量
水分含有量
検査員の味覚チェック
という厳密な評価基準をクリアする必要があるのです。
ブルーマウンテン全体の中でNo.1となるのは約30%です。格付けが4つで30%以上となるのは、このNo.1を目指して生産するからにほかならず、農園の苦労が見える気がします。270トンの30%となると・・・90トンがNo.1となりますね。少ない・・・。
そして特殊なものとして
・ブルーマウンテンピーベリー
が分類されます。
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ただ・・・世界でもおいしいコーヒーに分類されるこのブルーマウンテン。実はですね、ほとんどが「日本」で消費されています。
ブルーマウンテン地区の整備は1970年代以降日本からの円借款やODAなどで整備された農園であり、またこの整備にUCC時代のコーヒーハンター川島さんが大きくかかわっており、UCCはブルーマウンテンエリアに大きな直営農園を持っています。
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コロンビアの宝石、エメラルド。
ブルーマウンテンはジャマイカの「ブルーマウンテン」地区のちなんだ産地ブランディングです。ではもう1つのおいしいマウンテン「エメラルドマウンテン」は、どのように名付けられたのでしょうか。
実は宝石の「エメラルド」の生産量の90%はコロンビア産。
そして産出量は激減しており価格は高騰中です。まぎれもない高級宝石です。
この宝石エメラルドに負けない最高級ブランドとして、コロンビアのFNC(コロンビア国立コーヒー生産者連合会)によって厳選されたわずかな豆にエメラルドマウンテンの名前が与えられます。
コロンビアのコーヒー豆については、以前ウィラ地区に触れる際にそこそこ詳しくかきましたのでそちらをご参照ください。
エメラルドマウンテンといえば、ジョージアで有名になりました。
ガンダム柄はまだまだ継続中です。